
ビールのアルコール度数は何パーセント?アルコール度数ごとのオススメビールも紹介します
みなさんはビールのアルコール度数を気にしたことはありますか?
実はビールのアルコール度数は様々! 低アルコールのものから、ハイアルコールビールと言われる10%以上のものなど個性豊かで味わいにも特徴があるのです。
この記事ではビールメーカーのスタッフが、ビールのアルコール度数について詳しくご紹介。そもそもビールにアルコールが含まれる理由や、アルコール度数ごとのおすすめビールの紹介など詳しく解説していきます。
ビールのアルコール度数(%)はどれくらい?
一般的に国内で広く飲まれているビールのアルコール度数は4~7度くらいのものが多いです。
ウイスキーはだいたい40度、ワインは12~15度、日本酒は14~18度、焼酎は25~35度がそれぞれ一般的であると考えると、ビールのアルコール度数は他のお酒と比べて低めであることがわかります。
アルコール度数って? 度やパーセント、ABVの違いは?
そもそもアルコール度数はどう計算されているのかご存じでしょうか?
日本の酒税法では、「アルコール度数」を温度15度の時に含まれているエチルアルコール(エタノール)の体積濃度を百分率(パーセント、%)で表示した割合と定義しています。
海外のビールメーカーや、国内でもメーカーによってはアルコール度数のことをABV(Alcohol by Volume)と表示している場合もありますが、ABVも定義はアルコール度数と同じで単位は度(%)を使って表します。
ビールのアルコールは酵母由来
ひとえにビールと言っても、よく見ると製品ごとにアルコール度数が違います。それは、ビールに含まれているアルコールが酵母(こうぼ)という微生物によってつくられているから。
ビールのつくり方を簡単に紹介すると……
麦芽(モルト)をおかゆ状にしたものをろ過した麦汁(ばくじゅう)に酵母を入れることで、酵母が麦汁に含まれる糖分を分解し、アルコールと炭酸ガスを生み出す(発酵)ことで完成します。
使われる酵母の種類や発酵にかける時間・温度、麦汁に含まれる糖分の量によって、ビールのアルコール度数が変わってくるのです。
酵母についてもっと知りたい方は こちら
アルコール度数別オススメのビール
日本では「ピルスナー」という種類(ビアスタイル)のビールが広く飲まれており、国内に流通しているビールの約99%はこのピルスナーなのですが、世界中にはなんと150種類以上のビールがあると言われています。
最近は国内でも「クラフトビール」と呼ばれる小規模な醸造所がつくる多様で個性的なビールや、海外でつくられたビールを見かけることも多くなりましたが、ビールにいろんな種類があることをご存じない方もまだまだ多いはず。それはもったいない……!
ということで、アルコール度数別のオススメのビールを紹介していきたいと思います。ぜひ、お店で手に取ってみたり、クラフトビールが飲めるお店で試してみてくださいね。
飲みやすさ重視 食事といっしょに飲むときにオススメ! アルコール度数の低いビール
アルコール度数が低いビールはボディ(飲みごたえ)がおさえられるので、おしゃべりしながら軽く飲みたいときや、食事といっしょにビールを楽しみたいときなどにオススメです。ここではアルコール度数6%以下のビアスタイルを紹介します。
ピルスナー(ラガービールの一種)
国内で広く飲まれている一般的なビールは、ピルスナーというビアスタイルに含まれます。ピルスナーはよく名前を聞く「ラガービール」の中の一種類。アルコール度数はだいたい5%前後です。
例えば、キリン一番搾り生ビール、アサヒスーパードライ、サッポロ生ビール黒ラベルのアルコール度数はすべて5%になります。(※)
世界には、ビスケットのような香ばしさが特徴のチェコ生まれのボヘミアンスタイル・ピルスナーや、ドイツでうまれたジャーマンスタイル・ピルスナーなどがあります。ホップの香りは控えめで、合わせる食事を選ばない万能なビアスタイルです。
※各社のオフィシャルサイトより
アメリカン・ペールエール
アメリカンスタイル・ペールエールとも呼ばれる、クラフトビールの王道のビアスタイルです。アメリカでクラフトビールブームがうまれるきっかけになったとも言われており、世界中で多くの醸造所がつくり、愛されています。アルコール度数は4.4~5.4%(※)。ほどよいモルトのコクと、ホップの香りを両方楽しむことができます。クラフトビール初心者の方にもオススメです。
ペールエールについて詳しく知りたい方は こちら
私たちのフラッグシップである「 よなよなエール 」もアメリカン・ペールエール。ホップ由来のグレープフルーツを思わせる香りが特徴です。飲み頃温度は13℃。ゆったりと自分の時間を楽しみたいときにどうぞ。( 販売ページはこちら )
※クラフトビア・アソシエーション(日本地ビール協会)のビアスタイルガイドラインより
ベルジャンホワイト
ベルジャンホワイトは、ベルギーで古くから造られている伝統的なビアスタイルです。小麦由来のまろやかな口当たりと、酵母由来の甘酸っぱい味わいが特徴です。副原料のオレンジピールやハーブ由来のフルーティな香りも楽しめます。
アルコール度数は4.8~5.5%(※)と低めで苦みも抑えめなので、普段あまりビールを飲まない方にも最初の一杯にオススメです。
ベルジャンホワイトについて詳しく知りたい方は こちら
私たちの製品「 水曜日のネコ 」もベルジャンホワイト。フルーティな香りとさわやかな味わいに仕上げました。普段ビールを飲まない方にもオススメです。( 販売ページはこちら )
※クラフトビア・アソシエーション(日本地ビール協会)のビアスタイルガイドラインより
しっかりビールの味わいを楽しみたいときにオススメ!アルコール度数の高いビール
アルコール度数が高いビールは飲みごたえがあり、しっかりビールの味わいを楽しみたいときや、がっつりした濃い味わいの食事に合わせたいときにオススメです。アルコール度数6%以上の個性派ビールを紹介していきます。
インディアペールエール(IPA)
世界中で大流行しているビアスタイル「インディアペールエール」。頭文字をとってIPA(アイピーエー)と呼ばれることが多く、最近国内でもよく聞くようになりました。IPAと呼ばれている多くのビールがアメリカンスタイル・インディアペールエールというビアスタイルになります。多くのホップを使用するため、ガツンとした苦みと華やかな香りが特徴です。
アルコール度数は6.3~7.5%(※)で飲みごたえがあり、ビールをしっかり味わいたいときや、味の濃い食事とあわせて楽しみたいときにぴったり。
IPAにはたくさんの種類があり、濁りのあるヘイジーIPAや、トロピカルな香りのウエストコーストIPA、さらにホップを大量につかった苦みが強いダブルIPAなどなど。いろんな味わいがあるのでIPA探訪をしてみるのもオススメです。
IPAについて詳しく知りたい方は こちら
「 インドの青鬼 」はIPAの入り口として最適なビール。ガツンとした苦みと鮮烈なホップの香りをぜひ体験してみてください。( 販売ページはこちら )
※クラフトビア・アソシエーション(日本地ビール協会)のビアスタイルガイドラインより
バーレイワイン
バーレイワイン(バーレーワイン)は、「麦のワイン」という意味のビアスタイルです。通常のビールの熟成時間の10倍以上の時間をかけてゆっくり仕上げられる長期熟成のビール。
アルコール度数はなんと10%を超えるものも。長い熟成時間によってモルトの甘みとコクがギュッと凝縮され、まるでブランデーやウイスキーのような濃厚な味わいが特徴です。ビールとは思えないハチミツやレーズンのような甘い香りは、ナッツやスイーツとあわせるのがオススメです。
バーレイワインについて詳しく知りたい方は こちら
2024年4月発売の「眠れるししし」。ビールとは思えない芳醇な香りと味わいに衝撃を受ける方も多い製品です。( 販売ページはこちら )
※クラフトビア・アソシエーション(日本地ビール協会)のビアスタイルガイドラインより
ヤッホーブルーイング製品のアルコール度数一覧
わたしたちヤッホーブルーイングがつくっている製品のアルコール度数をまとめてみました。アルコール度数で飲むビールを考えたい、というときに参考にしてみてくださいね。
製品名 |
アルコール度数(%) |
5.5% |
|
5.0% |
|
7.0% |
|
4.5% |
|
0.7% |
|
6.0% |
|
5.5% |
|
4.5% |
|
10% |
意外と奥深いアルコール度数とビールの関係。世界にはたくさんの種類のビールがあります。気になったビールがありましたら、ぜひ試してみてくださいね。よいビールライフを!
(おわり)