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【開発秘話】ヤッホーのヘイジーIPA「HAZY IPA 2024」ができるまで

【開発秘話】ヤッホーのヘイジーIPA「HAZY IPA 2024」ができるまで

私たちヤッホーブルーイングは「ヘイジーチャレンジ」をはじめます。

ヘイジーIPAを安定的に沢山つくれるブルワリーになり、ビールファンのみなさんと一緒に、ヘイジーIPAをより身近に楽しめる世界をつくる挑戦です。

2024年夏、挑戦の第一歩となる、試作品「HAZY IPA 2024」が完成しました。製品に込められた思いや味わいなど、開発を担当したブルワー「ちゃんりょ」が語ります。

ヘイジーIPAとは?


ヘイジーIPAとは、「Hazy(=濁った・霞んだ)」の名の通り、濁っているIPA(「ホップ」を大量に使用してつくられるビール)のこと。定番のビアスタイル「IPA」から派生したもので、世界中で大ブームとなっている人気のビアスタイルです。

「HAZY IPA 2024」コンセプトは?


コンセプトは「日本のヘイジーIPAのスタンダードになるビール」です

ヘイジーIPAはクラフトビールファンに親しまれている一方で、まだその存在を知らない方も沢山います。そのことを踏まえると、ヘイジーIPAを好きな方にとっても、はじめて飲む方にとっても、ヘイジーIPAらしい美味しさを感じて欲しいと思っています。

より多くの方に気軽にヘイジーIPAを楽しんでいただき、生活の中のスタンダードとして根付いていくようなビールをつくりたいという想いを込めて、「日本のヘイジーIPAのスタンダードになるビール」というコンセプトでスタートさせました。

ちゃんりょの考える「ヘイジーIPAのスタンダード」どんな味?


ひとくちにヘイジーIPAといっても、味の幅がかなり広いんです。濁りも弱くドライなものから、口当たりがドロドロでホップをかじったような味のものまで沢山ある。

その中でも、ヘイジーIPAの魅力である「濁り・とろみのあるテクスチャー・ホップアロマ」の3要素をしっかり押さえたいわゆるヘイジーIPAらしいバランスの良い味わいを目指して作りました。

HAZY IPA 2024の味わいや香りの特徴は?


フレッシュジュースのようなトロピカルフレーバーと、まろやかな口当たり。また、濁り(HAZY)という名が表すように、霧のかかったようなオレンジ色や黄色の濁った見た目が特徴的です。

搾りたてのフレッシュジュースのようなトロピカルで華やかなホップの香りがあり、IPAといっても苦味は弱く、意外にもドリンカブル(クセがなく飲みやすい)なクラフトビールです。


大量のドライホップ(苦味を付けず、香りを効果的に抽出する製法)によって、苦味を抑えながら、ホップの持つ果実系の香りを存分に楽しめるレシピの設計になっています。

ビールを開発する上で特に意識したポイントは?


ヤッホーブルーイングのクラフトビールは全体的にクリーンで、バランスが取れた味わいを意識しています。"HAZY IPA 2024"も「濁り・とろみ・ホップ香」のヘイジーIPAの魅力をしっかり感じられる「バランスの取れたクリーンな味わい」を目指しています。

HAZY IPA 2024をヤッホーブルーイングで開発することになったきっかけは?


2023年6月にクラフトビールの本場アメリカに行き、10か所のクラフトブルワリーを訪問させてもらいました。

ヘイジーIPAはアメリカでも人気なビアスタイルであることは知っていました。しかし、現地に足を運んでみると、ただ人気なだけではなくフラッグシップ(代表的な製品)として、定着し始めていることに驚きました。

そんな、ヘイジーIPAが定着する本場アメリカの美味しいヘイジーIPAにたくさん出会い、ヤッホーでもヘイジーIPAを安定的に量産できるブルワリーになりたいと思ったのがきっかけです。

ヘイジーIPAをつくるのは難しい?


「安定的に量産」するとなると難しいです。Hazyの特徴である「濁り・とろみのあるテクスチャー・ホップアロマ」を実現するためには、濁度のコントロール、大量のドライホップ(苦味を付けず、香りを効果的に抽出する製法)などの技術が必要でした。


だからこそ、今回のHAZY IPA 2024は製造工程ほぼすべてにおいて適切な製法の見直しを行い、新しい製法などもチャレンジングに取り入れていきました。

開発において具体的にどんなチャレンジをしましたか?


ヤッホーブルーイングで初めてビール酵母の培養にチャレンジしました。酵母を培養するためのタンクはあるけど、培養用の設備が整っていないし、培養の適切な情報やノウハウがなかったので、試行錯誤しながら進めましたね。

他のビールよりも難しかったことはありますか?


やはりヘイジーIPAは香りが大事なので、効果的にヘイジーらしいホップの香りを抽出することですかね。そのために原材料の選定やホップや酵母などを投入するタイミングを工夫しました。初めてチャレンジした酵母の培養も難しかったです。ですがその分、多くの方に手に取っていただけるビールになったと思ってます!

ここまで読んでくれた読者の方にひとことお願いします。


クラフトビール好きの人はもちろん、普段ビールを飲みなれていない人にも手に取ってもらえる大きなチャンスだと思っています。そして、そのお客さんたちがどんな感想を持つのかとても気になっているので、ぜひ「HAZY IPA 2024」を一度飲んで感想を聞かせてほしいです!

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(おわり)