【ビールによるプレゼン!?】ビールペアリングものがたり~ベルジャンホワイト篇~
クラフトビールが大好きな会社員「麦田(むぎた)さん」。
今夜もいつものように仕事終わりに行きつけのクラフトビアバーに向かい、カウンター席に座ります。今日の麦田さんは、白ビールでおなじみ「ベルジャンホワイト」の気分。さっそく注文し、届いたビールを一口飲みながらメニューをパラパラとめくります。
おつまみはなんでもいいかと、適当に「えだまめ」を注文しようとしたところで事件が起きたのです。
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麦田さん:(さて、おつまみはえだまめに決まったし店員さん呼ばなきゃ。)すみまs……。
???:あーーーー、ちょっと待ってください! そこのあなた、おつまみの注文はまだ待って。
麦田さん:(ん? 何か聞こえたような……。)
???:ここです、ここ。あなたの目の前のビールです。
麦田さん:え、こわっ! ビールがしゃべっている!?
ベルジャンホワイト:はじめまして、ベルギーからきました「ベルジャンホワイト(Belgian White)」と申します。私、あなたに物申したいことがあるのですが、いいですか?
麦田さん:あ、はい。
ベルジャンホワイト:あのね、いいんですよ、えだまめ。おいしいですし、私も好きです。ただね、私にはもっと相性の良い食べ物があるということをぜひ知っていただきたいんですよね。ちなみに、「ビールペアリング」っていう考え方はご存じですか?
麦田さん:いや、存じ上げませんね。
ベルジャンホワイト:そうでしたか! ビールペアリングとは、ビールと料理のおいしさを引き立てる組み合わせのことなんです。クラフトビールにはたくさん種類があるので、ビアスタイルごとに相性のいい食べ物があるのですよ。例にもれず、わたしにも相性がいいものもありまして。
麦田さん:なるほど、それは興味深いですね。
ベルジャンホワイト:そんなわけで、ちょっと私、ベルジャンホワイトとの相性のよい食べ物についてプレゼンさせてもらってもいいですか?
麦田さん:プレゼンですか……。これはまた急ですね。まあいいですよ、よろしくお願いいたします。
ベルジャンホワイトはフルーティーな白ビール!
ベルジャンホワイト:まずはアイスブレイクから。私、ベルジャンホワイトがどんなビールかはご存じですか?
麦田さん:ええ、もちろんです。特徴としては、小麦を使用し、副原料としてオレンジピール(オレンジの皮)やコリアンダーシードなどのスパイスを用いていることですよね。
ベルジャンホワイト:お詳しいですね、なんだか照れるな。ちなみに一般的に、白ビールと呼んでいただくことも多いんですよ。ちなみに香りや味はどんな印象がありますか?
麦田さん:んー、そうですね。なんとなく、やさしくて穏やかなイメージがありますね。香りもフルーティーですし、飲みやすいビールって感じですかね。
ベルジャンホワイト:ふむ、その通りです。私自身も、小麦由来の甘酸っぱさやベルジャン酵母とハーブ、オレンジピール由来のフルーティな香りなどが強みだと自負しております。
!POINT!
✓ベルジャンホワイトは白ビールの一種
✓小麦由来の甘酸っぱい味わいが特徴的
✓オレンジピールとコリアンダーシード由来のフルーティーな香り
3つのペアリングポイントとは?
ベルジャンホワイト:さて、いよいよ本題です。ここからはベルジャンホワイトと相性のいい料理の傾向をご紹介しますよ。題して、「ここがすごいじゃん!ベルジャンホワイトの3つのペアリングポイント!」
麦田さん:(すごいじゃん……。)
①ハーブやスパイス料理をやさしく包み込む
ベルジャンホワイト:まずはなんといっても、香りの強いハーブを使ったお料理は相性抜群です。これは、コリアンダーシード由来のスパイシーな香りと調和するからなんですよね。
麦田さん:ハーブかぁ……! おしゃれですね。
ベルジャンホワイト:たとえば、ローズマリーをふんだんに使った「鶏モモ肉の香草焼き」はおすすめです。また、ハーブの中でも特にパクチーは大の仲良し。シンプルなパクチーサラダは、私の持つコリアンダーシードの香りと調和するので、とっても良くあいますよ。
②魚介料理はお手のもの
ベルジャンホワイト:ポイントの2つ目は、魚介料理との相性の良さです。
麦田さん:え、魚介ですか。なんかこれは偏見なんですが、お魚とビールってなんとなくあわないイメージが強いんですよね。魚特有の独特の香りが際立ってしまい、口の中で不協和音が起きちゃうんじゃないかって……。
ベルジャンホワイト:なるほど。たしかにそのようなお声もよく聞きますね。ですが、私は淡白な味わいの魚介さんたちとは、とっても仲良し! さっぱりしたお魚にシンプルな味付けを加えたお料理はとてもおすすめです。
麦田さん:へー、それは知らなかった。
ベルジャンホワイト:たとえば、適度に酸味のある魚介のカルパッチョやマリネは、私の持つ酸味と調和し、すっきり楽しんでいただけるかと。他にもアサリの酒蒸しや白身魚のハーブ蒸し、白身魚の天ぷらもおすすめですよ。
③フルーツおつまみでさわやかに!
ベルジャンホワイト:最後に、フルーツとも仲良しなんです。私、とってもフルーティーな香りが強みなので、フルーツを使ったおつまみやデザートもいけちゃいます。なかでも、オレンジをつかったものは外しません。私の副原料であるオレンジピールの風味と苦味が、フルーツの酸味と調和して爽やかさを引き立てるんです!
麦田さん:フルーツですか! あまり試したことありませんね。
ベルジャンホワイト:オレンジのほかにもいちじくやレモンをつかった料理などもいい感じ。柑橘系のフルーツタルトとの組み合わせもお試しくださいね!
!POINT!
✓ハーブやスパイス料理をやさしく包み込む
✓魚介料理はお手のもの
✓フルーツとのマリアージュ
相性の良いレシピをご紹介
麦田さん:ちなみに他にもおすすめの料理はありますか?
ベルジャンホワイト::私の故郷「ベルギー」の郷土料理で、「ムール貝のビール蒸し」もなかなかおもしろいですよ。ペアリング理論的に言うと、「国で合わせる」っていう方法ですね。作り方も簡単で、具材を炒めて、私を投入するだけです。
麦田さん:ベルジャンホワイトでムール貝を煮る……。なるほど、家でやってみますね。
ベルジャンホワイト:おうちでつくるなら、先ほどご紹介した3つのポイントを押さえた、おすすめのレシピがあります! どれもとっても簡単なので、よかったらお時間あるときにお試しくださいね。
①アサリのネコ蒸し
②ひと手間でいい香り!水曜日のネコに合う「白身魚のハーブ蒸し」
③【レンジで簡単!】鶏むね肉のオレンジ煮~バケットを添えて~
ベルジャンホワイトをよりおいしく!
ベルジャンホワイト:さて、プレゼンは以上になります。いかがでしたか?
麦田さん:ビールにあわせて食事を選ぶっていう考え方、おもしろいですね。今まであまり意識したことなかったのですが、せっかくだし今日はちょっとやってみようかな。とりあえず、今日はパクチーのサラダと鯛のカルパッチョを注文してみます。
ベルジャンホワイト:ありがたき幸せ……。ぜひお楽しみください!
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ベルジャンホワイトのプレゼンを聞いて、ペアリングについてちょびっと理解を深めた麦田さん。わくわくしながら料理が来るのを待つのでした。