「山の上ニューイ」3缶セットについてくる「経木」ができるまで。【よなよなスタッフが伐採から封入までお手伝い!】
12月9日(木)から長野県・山梨県のセブン-イレブン限定(※)で発売中の新製品「山の上ニューイ」。新発売を記念して、セブン-イレブンで山の上ニューイの3缶セットをお買い求めいただいた方に、店頭で「経木(きょうぎ)」をプレゼントするキャンペーンを実施中です。
※一部店舗では取り扱いのない場合がございます。各店舗先着30名へのプレゼントです。予定数量に達し次第ノベルティ配布は終了となります。
ところでみなさん、「経木」ってなんのことだか、ご存じですか?
文字だけ見ても思い浮かばないけれど……きっとこの姿には見覚えがあるはず。
そうそう、某たこやきチェーンでおなじみの、あの薄い木の紙です!
経木とは、木を薄く紙のように削った日本伝統の包装材のこと。今ではたこやきの船の印象が強いですが、かつてはお肉屋さんでお肉を包むのに使われていました。
経木は油や水分を吸ってくれるので、揚げ物や焼き魚の下に敷いて使えます。お肉や魚を切る時にまな板の上に敷いて使えば、ドリップがまな板につかないのでとても便利!(詳しい使用方法は こちら から)
今回この経木をつくってくれたのは、長野県伊那市にある「株式会社やまとわ」さん。
「お客様の手元に届く特別な経木を、自分の手でつくりたい!」と意気込んだよなよなスタッフの「もじょう」が、やまとわさんに伺って経木づくりをお手伝いしてきました。原料となる木の伐採にはじまり、できあがった経木を封入するところまでご紹介しています。奥深い経木の世界をぜひご覧ください。
※取材は新型コロナウイルス感染症対策に配慮したうえで2021年10月に行われ、一部会話が発生しない撮影の際のみに限りマスクを外しています。
経木をつくっているところ:株式会社やまとわ
株式会社やまとわ
「豊かな暮らしの提案を通して、豊かな森を育む」ことを目指して、森づくりから農林業、ものづくり、家づくりなどを一連で実践する長野の小さな会社。
経木づくりを体験した人:もじょう
よなよなの里のデザイナーといえばこの人! 今回の経木のパッケージもデザイン。長野県伊那市はもじょうの地元。
工程1:伐採
やまとわの木こり、小瀧さんにお手伝いしていただき、ヘルメットを装着。安全対策は入念に。
準備もテンションも万端!
早速森に入り、伐採する木を決めていきます。
伐採するのは、森林を保全するために間伐が必要な木です。
伐採する木が決まったら、倒したい側にチェンソーで刃を入れていきます。
ウイィイイイイイイイイイン
緊張の面持ち
ある程度まで切り込んだら、ついにもじょうの出番。切れ込みを入れた反対側にハンマーを使って慎重に楔を打ち込んでいきます。
しばらく叩き続けると「メキメキ」と音がしだしました。これが逃げろの合図。安全な距離を保ち息を飲んで見守ると、次第に木が傾きはじめ……
バキベキヴァキン ズシャバーーーーン!!!!
やり遂げたような表情のもじょう
「大事に使わせてもらうよ…」と愛しげに木を抱くもじょう
山の斜面は急ですべりやすいので、切るだけではなく足元にも注意が必要です。足を滑らせて刺さったりしたら……恐ろしい! 木こりの方々、尊敬です。
長くて重い木をそのまま加工所に持っていくわけにはいきません。ふたりがかりで支えながら、適切な長さにカッティングします。(実はこの時もじょうのお尻には切り株のトゲトゲがチクチクしていました。バランス崩したらどうなってしまうのか! 実は今回の体験の中で一番緊張していたシーンです)
カッティングした木材は、加工所に運びます。生木なので水分たっぷりでかなり重い! 大人二人がかりでやっと運べる重さです。
工程2:製材
伐採した木を、経木をつくるための角材に加工していきます。
ここからは、職人の酒井さんにお話を伺います。
表皮を削り、角材を切り出していきますが、ノコギリの歯を木材に対しで少し斜めに入れるのがポイントなんだそう。
これにより経木に美しい木目が入ると同時に強度も保つことができるとのことです。
木の中心部は乾いており、外側は濡れています。切り口の色の違いでそれが見てとれます。また、年輪の間隔からどちらが南側を向いていたかなども教えていただきました。
そんなこんなで角材ができあがりました!
できあがった角材を、鋭い刃物で削って直角を出していきます。
ものすごい勢いで削り作業を行う酒井さんを、静かに見守るもじょう
もじょうも少しお手伝いさせてもらいました。
刃物を扱う、最も危険な作業。酒井さんから「気をつけて! 木がこんなに簡単に削れてしまうんだから、柔らかい指なんて一瞬だよ」と注意が入り、緊張感が一気に跳ね上がります。
場所を移動し、削りを終えた角材のサイズを整えていきます。
見事に、つるっつる……!
やまとわさん曰く、この角材はまぐろでいう「トロ」の部分とのこと。あまりの美しさに木目が相まって、本当にトロのように見えてきます。
工程3:削り
再度場所を移動。経木マシーン専用の小屋に入ります。
いよいよ「トロ」たちを、経木にしていきます。削り出す前に両側を水に浸すのがポイントだそう。(トレーには少しだけ水が入っています)
木の板をセッティングして、
木を、かつお節のように削っていきます。
……なんて簡単そうに聞こえますが、こちら、実は50年前の機械!
説明書もなく製造していた会社さんも無くなっているため、今のようにきれいに安定的に削れるようになるまで、酒井さんがすべて機械を分解して試行錯誤を重ねていったのだとか。
穴がいくつも開いた木は経木マシーンとともに使われてきた年季もの。経木をカンナの歯に押し付けるために重要な役目を果たしています。
木はひとつひとつ違うので、木ごとに合わせて酒井さんが調整をしていくのだとか。マニュアル化・デジタル化が困難な職人技です。
この機械は経木が動いて削られるのではなく、何とマシーンの方が動く構造。大きなモーターを使って重いマシーンを動かすのでかなりの迫力と音がします。そんなワイルドな動きに合わせて繊細な経木が一枚一枚削られて出てくるという不思議なギャップを感じました。
工程4:脱水
きれいに削った経木を、
巨大洗濯機のような遠心分離機に入れて、脱水していきます。
想像してた以上に水分がたくさん出てきます! もじょうは、「この汁をビールに入れたら美味しそうだな……」なんて妄想をしていたみたいです(笑)。
休憩
やまとわさんには、15時の休憩タイムがあるのだそう。
一日に一度みんなで集まって、ほっとひと息。たのしそうに笑い合っていて、本当に素敵な職場でした。私たちの職場でも、「ビールブレイク」なんていう時間をつくりたい……!
この日は、社長さんの奥様がつくってくださった(!)マフィンとレーズンバターサンド、そして長野の名産りんごをいただきました。
工程5:乾燥
ひと息ついたところで、乾燥作業の準備に取り掛かります。
脱水した経木を、決まった枚数ごとに束ねていきます。ペタペタしているので、綺麗に揃えるのが意外と難しい……!
そして、ビニールハウスへ。
中に入ると、ものすごい景色が。まるで干物のようです。
洗濯もののように乾かしていくもじょう。
工程6:封入
本当は乾くのを待ちたいところですが、今日は乾燥が済んだ経木を使い、
もじょうがデザインしたパッケージに、やまとわの吉田さんと一緒に封入していきます。「我が子を送り出すような気持ちになって、大事にされるんだぞ」という願いを込めて封入していたそう。
できた……!
ついに、できたぞ~~~~~~~!!!
ということで、もじょうの経木づくり体験、いかがでしたか?
セブン-イレブンで3缶セットをお買い上げいただき、経木がお手元にあるみなさま。「もしかしてこの経木はもじょうがつくったものかも?」なんて想像しながら使用していただけると嬉しいです。
ちなみに、やまとわさんにはこんなものも。
お気づきでしょうか? これ、なんと全部経木なんです!
おつまみのお皿はもちろん、つかい方は無限大! みなさんもぜひ経木を活用してみてくださいね。
「山の上ニューイ」ブランドサイト
https://yohobrewing.com/newee/
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