醸造所からごあいさつ
みなさんこんばんは! 好きなおでんの具は厚揚げ、ブルワー(醸造家)のがみたです。
こんにちは!
本日から始まった「醸造所日誌」は、製造現場で働く僕たちが、醸造所の日常をゆるくお届けするコンテンツです。ビール造りに関すること、新しい機械の導入レポートなど、醸造所で起きたできごとを日誌形式で掲載していきます!(ブログみたいなもんですね)
気になることがあれば、ぜひメールで教えてください。
僕たちはいつでもネタを募集中です。
というわけで、記念すべき第1回は「醸造所にはどんな部署があるのか」という基本的なところからお伝えします!
ビール醸造を担当する「醸し課」
僕が所属している「醸し課(かもしか)」は、簡単に言うとビールを醸す=醸造を担当する部署です。現在10名程度のメンバーで、資材・原材料調達や生産管理はもちろん、新ビールのレシピ考案、既存ビールのブラッシュアップ、ビールの仕込みから完成までビールづくり全般を担当しています。
ビールづくりは温度管理とタイミングが命なので気を抜けません。僕たちブルワーは、発酵期間も毎日ビールの状態をチェックしています。酵母は生き物だから、毎回同じ条件でビールをつくったとしても、微妙に異なる味わいになるんですよ!やっぱ生きてるんだなぁ。
ちなみに、ブルワーの仕事で一番頭をひねるのが新レシピの考案!100種類以上あるビアスタイルの中から新しいレシピを考えます。ビールのストーリー(香りから味わい、余韻まで)を立てて原材料の配分やレシピを考えていきます。大変だけど実際に美味しいビールが出来上がったときは感動もひとしおです。
今後はビールづくりの様子もどんどん発信していきますので、おたのしみに!
充填の担い手「パッキャオ」
「パッキャオ」は、熟成が完了したビールを缶・樽・瓶の容器に充填(パッケージング)する部署。ダジャレ好きのスタッフ・JIMAが、フィリピンのプロボクサー「マニー・パッキャオ」とかけて命名しました。20代~70代の個性豊かなメンバーが所属しています。
充填工程は、容器を供給する機械、ビールを詰める機械、蓋をする機械、容器に印字をする機械などなど、10数台の機械が連動しています。これらの機械にひとつでも不具合があると充填できなくなってしまうので、日ごろのメンテナンスなどにも気が抜けません。
安全でおいしいビールを皆様に提供するために、容器の漏れや外観の損傷がないか、内容量や賞味期限などの製品表示が適正か・・・等々、とても多くのチェック項目に目を光らせているんですよ。
これからは知られざるパッキャオの世界もご紹介していきます!
品質管理の鬼「麦酒品質改方」
品質管理、つまりビールの品質に目を光らせる部署が「麦酒品質改方(ビールひんしつあらためがた)」です。名前の由来は、江戸時代の悪の取締役「火付盗賊改方」!検査室の名前も「検査丸」というのですが、この由来は「真田丸」にあやかったものです。見事に歴史好きが高じてしまっているわけですね!
麦酒品質改方では、ビールをつくり始めてから出荷まで、様々な検査を行っています。検査は大きくわけて3つ。
(1)ビール製造過程の確認:ビールの発酵過程において異常がないかをチェックし、ビールが狙い通りの苦味度(IBU)やアルコール度数になっているかを確認します。
(2)充填されたビールの確認:微生物検査・物理化学検査・官能検査を通して、ビールが出荷できるかどうかを判断します。
(3)その他の実験:ビールの大敵である酸素を減らすための実験、酵母がより元気に増えるための実験、香りをより出すための実験など、さらに美味しいビールを造るための研究も欠かせません。
麦酒品質改方の日常もどうぞおたのしみに。
こんな感じで、ゆるく醸造所の日常をお届けしていきます。
醸造所のことで気になることがありましたら、ぜひリクエストをお送りください。
ではまた次回もお会いしましょう!がみたでした。