ピルスナー(Pilsner)ってどんなビール?
世界中には、なんと150種類以上のビールが存在しています。でも日本国内で広く流通しているビールは、たった1種類。黄色くてのどごしと苦みを楽しむ「ビール」以外にも、個性豊かなビールがたくさんあるのです。ビールの奥深さをもっと楽しんでみませんか?
この記事では、日本国内で一番飲まれている「いわゆるビール」である「ピルスナー」というビアスタイルを紹介していきます。
ピルスナー(Pilsner)って?
ピルスナー(Pilsner)は19世紀にチェコのピルゼンで生まれた「ピルスナーウルケル」を発端に、世界中で最も広く普及しているビアスタイルです。日本で流通しているビールのほとんどがこのピルスナーに分類されます。淡色でアルコール度数は低め、キレのある爽やかなのどごしと、ホップの苦味が特徴です。
ピルスナーの基本情報
発祥国 | チェコ |
発酵方法 | 下面発酵酵母(ラガー酵母)で発酵 |
アルコール度数 | 4.5~5.3%※ |
ビールの色合い | ストロー~ゴールド |
ピルスナーの発祥や歴史
ピルスナーは1842年にチェコのピルゼン地方で生まれました。
それまでのビールは、エール酵母で醸造される色の濃い「エールビール」が主流でした。ところが、1800年代にヨーロッパでラガー酵母で醸造する「ラガービール」が台頭しはじめました。その話題を聞きつけたチェコのブルワーがつくりだしたのが「ピルスナー」だったのです。透き通るような麦わら色(ストロー)の爽やかな味わいのピルスナーは目新しく、世界中に広まっていきました。
現在でもその人気は変わらず、世界中で最も広く飲まれているビアスタイルです。
爽やかなのどごしと、ホップの苦味がキリリと感じられる、軽やかな味わいが特徴です。
すっきりとしたのどごし!
ビールはやっぱりのどごし!ゴクゴク飲みたい!という方にはピルスナーがおすすめ。
ラガー酵母で醸造しているため、エールビールに比べると「キレ」があるのがピルスナーの特徴です。すっきりとしたのどごしを邪魔しないモルトのコク、ホップ由来のしっかりとした苦味を堪能したい方におすすめです。
しっかり冷やして飲みたい一杯
夏のうだるような暑さの中、のどの渇きをビールを潤したいときってありますよね・・・。そんなときは、やっぱりキンキンに冷やしたピルスナーがおすすめです。エールビールと比べるとボディが弱く、ホップの香りも強くないため、冷えていてもピルスナーの良さをしっかり味わうことができます。
ピルスナーにあわせるなら…
のどごしと苦みが楽しめる「ピルスナー」に合わせたいのは、やっぱり「鶏のからあげ」。
ビールを出している居酒屋なら、必ずと言っていいほどおつまみメニューに載っていますよね。アルコール度数が低く、炭酸が強めのピルスナーは、口に残ったからあげの油分を一緒に流してくれるので、相性ぴったり。鶏肉の甘みとピルスナーの苦みの相乗効果も楽しめます。
交互に口に入れると止まらなくなりますよね・・・。
おすすめのピルスナー
私たちヤッホーブルーイングがおすすめする「ピルスナー」は次の2本!
ピルスナー・ウルケル(Pilsner Urquell Brewery)
ピルスナーを語る際にははずせない。元祖ピルスナーの「ピルスナー・ウルケル」。
1842年にチェコで産声をあげてから、ずっと伝統的な製法で造り続けられているビールです。現在は世界中で販売されており、日本国内でも飲むことができます。
一般的なピルスナーよりもコクがあり、ホップの苦味もしっかり感じられるのが特徴です。
ピルスナーの歴史に思いを馳せながら飲んでみてくださいね。
Radeberger Pilsner(Radeberger Exportbierbrauerei)
ピルスナー発祥の地チェコにほど近い、ドイツのドレスデンで1872年から造られている歴史あるピルスナーの銘柄のひとつです。ドイツで最初のピルスナーと言われ、現在もドイツ国内シェア14.6%で第1位の座に君臨しています。1905年には「王の飲み物」として認定を受け、王室御用達のビールとなった輝かしい経歴を持っています。キレのある苦みが特徴で、しっかり飲みごたえのあるピルスナーです。
他のビールも知りたい方は
「クラフトビールの種類・一覧表」という特集がありますので、ぜひそちらもご覧ください。
この記事で、ピルスナーの魅力が少しでも伝わったら嬉しいです。それではまた!
(おわり)