軽井沢のクラフトビール事情が凄かった【クラフトビールの街 軽井沢:第1回】
…
あっちにも…
こっちにも…
こんなところにまで!
どこに行ってもクラフトビールが置いてある…!
軽井沢、恐るべし…!!!
…
..
.
こんばんは、よなよな編集部のいっくんです。
実はワタクシ、つい最近まで「軽井沢Cheers!」という軽井沢営業の部門で働いておりました。お店の方と相談しながらビールの売り場を作ったり、観光でいらっしゃったお客様向けに試飲会を開催したり…というのが主なお仕事です。
↑軽井沢のお土産店で試飲販売の仕事する私。
そして積もり積もって3年ほど、軽井沢のお店やレストランを周るお仕事をしていて思ったのが…
スペース
スペース
軽井沢、クラフトビールめっちゃ飲まれてる〜!
スペース
スペース
ということなんですよね。
これ、ほとんどの人がまだ知らないのではないかと思います。
一般的に軽井沢の魅力というと、
「避暑地で涼しい別荘地」
「アウトレットで買い物ができる」
「開放的な環境でゴルフ」
…などといったイメージが浮かびますが、
そんな中「クラフトビールも、今後は町の魅力の一つとして注目されちゃうんじゃないの…!?」と、僕、気づいてしまったんです。
今回はそんな僕が気づいた軽井沢のクラフトビールの凄さと、軽井沢での私たちの取り組みについてお伝えしていきます。
それにあたって、まず最初にクラフトビールの世界的な流れについて簡単にお伝えしますね。
クラフトビール先進国=アメリカ
実は世界で一番クラフトビールが浸透しているといわれているのが、アメリカです。
近年のクラフトビールブームが最初に起こったのもアメリカと言われています。
なんとアメリカではホームブルー(Home brew/自家醸造)が法律で認められているため、個人が自宅で自由にビールを作ることができるんです!(日本では、アルコール度数1%以上の酒類の製造には免許が必要)
↑アメリカ版amazonでの「homebrew」検索結果画面。ビール醸造用の小型タンクや、専用キットなどが販売されている。羨ましい~
そうして個人でビールを作っている人同士での「美味いビールを作るにはどうしたらいいか?」といった情報交換が盛んに行われた結果、どんどん個人で美味しいビールを作れるように!
そうした環境も相まって、「これだけ美味しいビールを作れるなら、醸造所を立ち上げるか!」と小規模な醸造所(マイクロブルワリーとも言われる)や、ブルーパブ(Brew pub/出来立てのビールを提供する飲食業態。レストラン内にビール製造用のタンクなどが併設されている)といった事業を実際に始める人も、どんどん増えて行きました。
そうした結果、2018年時点でアメリカには7,000を超えるビール醸造所・ブルーパブが誕生し(※1)、今なお増え続けているんです!
さらには「クラフトビールといえばここだよね」、と言われている町もあったりします。オレゴン州のポートランドです。
町のいたるところにビアパブやブルーパブ、マイクロブルワリーが点在している、ビール好きにとっては天国のような場所で、世界中からビールファンが集まってきます。
↑ちなみに、いっくんも以前ヤッホーのスタッフでポートランドへ行ってきました。町中にマイクロブルワリーやブルーパブが数多く点在する、本当に「ビール天国」です。
↑チョー楽しかったのですが、帰国後はしばらく自主休肝日を設けました。皆さんも行かれる際には飲みすぎにご注意を!
ちょっと視点を変えて、アメリカのビール販売シェアを見てみると…
大手ビールメーカーが作るビールが約77%、クラフトビールが約23%を占めています。(※2)
「…23%って大したことなくない?」と思われたかもしれませんので、次に日本全体のクラフトビール事情についてお伝えします。
日本はまだまだクラフトビール後進国!
日本のビール販売シェアはこちらです。
日本のビール市場のシェアは、大手ビールメーカーが作るビールが99%を占めており、クラフトビールのシェアはたった1.1%!アメリカの20分の1以下の規模です。(※3)
また、現在の日本国内の醸造所やブルーパブの数は、300弱。増えてきているとは言われていますが、アメリカの6%程度の数字に留まっています。
アメリカに比べると、日本ではまだまだクラフトビールって飲まれてないんだな…ということがお分かりいただけましたでしょうか。
軽井沢のクラフトビールシェアは…○○%!
…では最後に、こちらのグラフを御覧ください。
クラフトビールのシェアが約30%!(※4)
クラフト先進国のアメリカよりも、クラフトビールが浸透している場所…!
実はそれが私たちヤッホーブルーイングのホームタウン・軽井沢なんです。
日本全体と比べると、クラフトビールが町の中にかなり浸透していることが分かっていただけるかと思います。これ、「日本で一番クラフトビールが飲まれている町」と言っても過言ではないレベルなんです!
私含むヤッホーのメンバーはこの事実に気づいてからというもの、
「こんなにクラフトビールが浸透しているということは、軽井沢町の大きな魅力の一つになっちゃうかも!」
「自分たちのホームタウンをもっともっとクラフトビールで盛り上げて、アメリカのポートランドみたいにしたいね~!」
なんて話で盛り上がり、ついにはこんな目標を立てちゃいました。
軽井沢に、地域性を活かした今まで日本に無かった新しいクラフトビール文化を創出する。そして、軽井沢を訪れる全ての人々、および地域住民にビールを通じた幸せを提供する。この結果、日本各地でクラフトビールを盛り上げる一助になる。
ビジョン(目標):軽井沢に『クラフトビールのある日常』の実現
軽井沢に住む人たちにとって、クラフトビールを楽しむことが日常生活の一部になっている。またそれが、来訪者を惹きつける軽井沢町の魅力のひとつとして注目を浴びている。
…いつもはちょっと抜けていますが、こういう時は本気(マジ)になるのがヤッホー!
この目標を実現するべく、日々本気(マジ)で色んなことに取り組んでいます。
地元・軽井沢を日本一のクラフトビールの町へ!
スーパーやコンビニだけでなく、レストランやホテル等、いたるところでクラフトビールに出会うことができる軽井沢!
しかし「クラフトビールを買う・飲むことができる」だけでなく、「新しいクラフトビール文化をつくる」ために、ヤッホーではこれまで様々な取り組みをしてきました。
遊休荒廃農地を活用して栽培した軽井沢産の小麦「ゆめかおり」を原材料に使用したり…
軽井沢にいらっしゃる方向けのクラフトビールセミナーを定期的に開催したり…
最近では、軽井沢の畑と醸造所の裏でホップの栽培もスタートさせました!
収穫できる量はまだまだ小規模ですが、今後どんどん拡大させていく予定です。
また昨年には、軽井沢に住んでいる方向けの交流イベントを初めて開催!
クラフトビールを通じた地域コミュニティづくりにも力を入れています。
これらも全ては、軽井沢でしか体験できない新しいクラフトビール文化醸成のため!
壮大な目標ですがいつか実現させるべく、これからも頑張っていきますよー!!
今回のまとめ
「軽井沢って実はクラフトビールがすごく飲まれてるんだなー」って、なんとなく分かっていただけましたでしょうか?
今はまだ小規模ですが、ヤッホーブルーイングではいつかもっと沢山の人たちにクラフトビールの楽しさをお伝えするべく頑張っていきますので、これからも応援頂けますとこの上ない励みになりますし、幸いです。
次回以降は、ヤッホーが軽井沢エリア向けに製造しているクラフトビールのご紹介をさせていただきますので、そちらもお楽しみに!
では今日はこの辺で!
Cheers!
データ出典
※1:Brewers Association プレスリリース 2018.11.11
※2:Brewers Association 発表のnational-beer-sales-production-data
を元に作成
※3:きた産業株式会社「日本のクラフトビールの動向」2018.5
を元に作成
※4:自社調べ