
豪快なBBQレシピ「ビア缶チキン」づくりにビール屋が挑戦してきた
(この記事は2021年1月4日に更新されました)
こんにちは!
長野県のクラフトビールメーカー・ヤッホーブルーイングの「いっくん」と申します。

普段は「
よなよなエール
」や「
水曜日のネコ
」といったクラフトビールをつくっている私たちが、
「アウトドアで飲むクラフトビールって、最高に美味しい……!!」ということを、たくさんの方にお伝えするべく始まったのが「よなよなアウトドア部」。
これまで「ワカサギ釣り」や「焚き火」など、色々なアウトドアにクラフトビールを持って行っては、その相性の良さを体感してきました!(過去記事は コチラ から)
今回のテーマは、メシ。
アウトドアといえばやっぱり「外で食うウマいメシ」はハズせないと思うのですが、ビール屋の僕は昔から「いつか作ってみたい」と思っていたメニューがあるんです。
それが「ビア缶チキン」!
下味をつけた丸鶏にビールの缶を差し込んで、炭火の上で焼き上げる豪快なメニューです。
熱せられたビールの蒸気でお肉がふんわりとした食感に焼きあがるんだとか!
ビジュアルもさることながら、人数がいないと食べきれないこともあり、今までなかなか作る機会がなかったのですが、アウトドアを愛するビール屋たるもの、一度はこのメニューにチャレンジしなければと思っていました…
………
……
…

やってきました。
どうですかこのボリューム感!皮はパリッと、中はふわっと焼きあがっています。
しかも、作るのが凄く簡単だったんですよね。なので今回はこの「ビア缶チキン」の作り方などをお伝えしていこうかと!よろしくお願いします。
※ちなみに「ビア缶チキン」を知っている人なら誰でも思う「これ、ビールによって味変わるの?」という疑問にも答えを出すべく、後半でトライしています。お楽しみに…
ビア缶チキンをつくろう

今回ビア缶チキンづくりに協力してくれたのは軽井沢にあるキャンプ場「 ライジングフィールド軽井沢 」さん!それでは、さっそくいきましょう!


ビア缶チキンの作り方①火を熾す
早速火を熾(おこ)していきましょう!
今日はお手軽に、着火剤を使って火を熾します。

BBQコンロの真ん中あたりに着火剤を設置して、

その周りを囲むように炭を設置していきます。

最後に、真ん中の着火剤に火をつければOKです。
あとは炭に火がつくまで、しばらく待ちます。
その間にチキンの準備を致しましょう!
ビア缶チキンの作り方②ビールをチキンにドッキング!

スーパーなどで販売されている丸鶏は、内臓などが取り除かれた状態。つまり、お腹の中が空っぽになった状態です。
「ビア缶チキン」は、下味をつけた丸鶏の中に缶ビールを挿し込み、それを炭火にくべることで、中をビールの蒸気で蒸し焼きにする…という料理なんですね。
文字だけだと分かりづらいところもあるかもしれないので、写真も交えながら作り方を説明していきます。

今日は「 軽井沢ビール クラフトザウルス 」を使ってビア缶チキンを作っていきます!
普段軽井沢エリア限定で販売している「軽井沢ビール クラフトザウルス」は、グレープフルーツやオレンジのようなホップの香りが特徴のビール。
チキンのジューシーな味わいにはピッタリかも!と思って、持ってきたのでした。
1缶まるまる使うとビールが多すぎるので、半分くらいまで飲んでから使用します。

スーパーなどで内臓を処理する際に空いた穴があるので、そこに缶を挿入します。こうすることで、炭火にくべた際に中に熱いビールの蒸気がたまり、蒸し焼きの状態になります。

写真のような「ビア缶チキンスタンド」というものがあれば、使用した方が便利です。

最後に、炭火の上にそっとくべます。

でもって最後に、上から金属製のバケツや鍋を被せます。この中に熱気がたまることで、外側にも火が通っていくわけですね。

スポっとハマったら準備OK。
大変そうに見えて、作るのは意外と簡単なのがビア缶チキンの良いところ!
焼きあがるまでじっくり待ちましょう!
ビア缶チキンの作り方③焼き上がり!
3~40分すると、良い頃合いです。耐熱グローブなどを付けて、火傷しないように気を付けながら、バケツを外せば…

完成!ビア缶チキン!
お皿に盛りつけるとこんな感じ。

美味しそう~!
焼き上げる前は少々インパクトのある見た目をしていましたが、焼きあがってしまえば一気に「チキン」感が増しました。美味しそうです!

ナイフを使って食べやすい大きさに切り分けていきましょう。
ビア缶チキンを、食べる
あとはもう、いっちゃうだけ!

美味し(ウマし)!
炭火から出る遠赤外線のおかげで外側はパリパリ、蒸し焼きになった内側はふんわりとした食感で、超美味しいです!
丸鶏の漬けダレにはマーマレードを使用したので、「軽井沢ビール クラフトザウルス ペールエール」の持つ柑橘様の香りと相性ピッタリ!今まで食べてきたアウトドア料理の中でも、ダントツにあってくれました。
作るのが簡単で、インパクトがあって、ちゃんと美味しいって…アウトドア料理としては100点満点ですね…!!
「クラフトザウルス ブラックIPA」でも作ってみる
冒頭でも触れましたが、ずっと気になっていたことがあります。それは
「ビア缶チキンって、ビールによって味変わるの?」
ということ。
蒸発する際にビールの香味成分も一緒に飛んでしまうのか、はたまた鶏肉に風味をつけてくれるのか?
IPA(苦味が特徴的なビール)で作ったら、苦味がついたりするのか?
黒ビールでつくったらロースト感が?
…などなど、ビア缶チキンを知っている人ならだれもが気になることを確認するべく、もう1回ビア缶チキンを作ります。
※作る工程は一緒なので、ダイジェストでお送りします。

これを

こうして

こうして

こうです(完成)。
ビールでビア缶チキンの味は変わるのか?

うひょー美味しそう!
「軽井沢ビール クラフトザウルス ブラックIPA」(以下、ブラックIPA)は、グラッシー(青々しい)なホップの香りを感じられながらも、黒ビールらしいロースト香も楽しめる「ブラックIPA」というビアスタイルのビール。
しっかりとした味わいのビールなので、鶏肉にもその風味が移っているかも…?

ほんのりついてる…!
かすかにですが、下味の奥にブラックIPAのロースト香が感じられる気がします。あっさりした味わいのチキンの、いい具合のアクセントになっている気がします。明確に感じられるわけではなく、ほんのりと感じられるのも程よいです。

ビールの蒸気が主に当たっている胸肉以外の部位からは、ロースト香は感じられませんでした(蒸気が当たっていないので当たり前ですね!)。
ともあれ「ビア缶チキンの味に、ビールによる影響はある!」ことが分かりました。
次は「インドの青鬼」とかで作ってみようかな、と思います。どんな味になるんだろう…
記事をご覧の皆さんがビア缶チキンを作るときは、
蒸気の当たっていないもも肉辺りを最初に食べてから、蒸気の当たった胸肉辺りを食べると、ビールによる味の違いが感じられるかもしれません。お試しあれ!
簡単で豪快な「ビア缶チキン」ぜひ作ってみてください
今回は、アウトドア料理の中でもインパクトのある「ビア缶チキン」づくりにチャレンジしてみました。
こんな風にじっくり焼き上げるメニューだと、焼きあがるまで仲間と話したり、ビールを飲みながら焚火にあたったり…と、いつもよりゆったり過ごせるBBQになるような気がしました。
ちびちび飲むのがちょうど良いクラフトビールをお供にBBQをするなら、意外とこういうメニューのほうが良いのかもしれませんね。
思ったよりも作るのが簡単なので、気になった方はぜひこの夏、トライしてみてくださいねー!
ちなみに、今回撮影に協力してくださった「 ライジングフィールド軽井沢 」さんでは、キャンプ場に手ぶらで行っても、ビア缶チキンを作るための一式のセット(食材込み)がレンタルできるそうです。
その他、水回りや設備が充実した、初心者の方でも快適に過ごせるキャンプ場なので、ライジングフィールドでのキャンプ、おススメですよ!

それではこれからも、良いアウトドア×クラフトビールライフを!
次回もお楽しみにー!
(おわり)
