今夜は、ビール片手に本を読もう「#本にあうビール」文喫編

今夜は、ビール片手に本を読もう「#本にあうビール」文喫編

やらないといけないこと、心配ごともたくさん。

でも、たまにはいろんなことを一旦置いといて、ビール片手に本に没頭する時間をつくってみるのはいかがでしょう。きっと素敵な夜になりますよ。

ビールにあう本をさがす旅

みなさん、最近本読んでますか?

「クラフトビールを飲みながらする読書が最高である」ということを、広めるために始まった【#本にあうビール】。本とビールを愛してやまない皆さんに、「ビールにあう本」をおすすめしてもらう企画です。

第1回:かもめブックス柳下さん
第2回:キャッツミャウブックス安村さん

第3回目の今回、クラフトビールにぴったりな本を選んでくれたのは、六本木にある本に出会うための本屋「文喫」でブックディレクターをつとめる有地和毅さんです。

本好きが高じて株式会社あゆみBOOKSに入社。その後日本出版販売株式会社に入社し、「文喫」のブックディレクターに。オープンに向けたコンセプトメイキング、選書、展示企画ディレクション、イベントを担当。本にまみれた人生を送っている。すきなビールは「インドの青鬼」。

文喫(ぶんきつ)とは

「文喫」は東京・六本木にある「本と出会うための本屋」。入店時に入場料がかかるというユニークな本屋として2018年のオープン以来人気を集めています。入場料を支払うことで、1人1席確保して店内の3万冊をじっくり吟味することができるだけでなく、珈琲・煎茶も飲み放題。リラックスしながら自分のお気に入りの一冊を見つけることができます。気になった本はもちろん購入可能。あえて検索機を置かず、そのときの気分からワードから本が選べる本棚になっているので、本との素敵な出会いがあること間違いなし。

いろんな読書時間を楽しむ企画を開催していて、2020年3月には、TRYPEAKSとのコラボレーションで本と過ごすためのビール「頁エール」も独自に開発(!)しています。

文喫店内で飲むことができる他、TRYPEAKSのサイトで予約購入可能です。

クラフトビールにあう本とは?

今回は、本とクラフトビールを愛する有地さんに「よなよなエール」、「インドの青鬼」、「僕ビール君ビール」を飲んでいただき、それぞれ10冊ずつ本を選んでいただきました。それぞれのビールを愛飲する人物を設定し、文喫の選書サービスのように深掘りしながら選んでいただきました。さらに、読書にもっと没頭できる音楽のプレイリストのおまけつき!

有地さん:

文喫の「選書サービス」はヒアリングを大事にしています。まず、オンラインで「ヒアリングシート」を書いてもらってから、電話でさらに詳しく質問を重ねていきます。電話でのヒアリングが白熱して、いつの間にか30分経ってしまうことも。今回もビールに合う本を選ぶために、それぞれのビールが好きな人物像を想像して、その人に選書するつもりで選びました。誰に、どんな理由で本を選ぶかは非常に重要だと考えています。

「よなよなエール」でじんわりいい具合の夜をはじめる夜野奈央さん、「インドの青鬼」で午前3時にディープインパクトする青山鬼平さん、昼間からチェアリングで「僕ビール君ビール」を飲む僕田君人さん。そんな架空の3人を想定して選書してみました。

クラフトビールと本、そして音楽。どっぷりと本の世界に浸れる準備は完璧です。さぁ、自分だけの夜にダイブ!

よなよなエール 夜をゆったり散歩する本

有地さん:

まずは「よなよなエール」。一人でよなよなエールを飲んでいると「いい夜の時間」を感じられたんです。しっとり、ゆったりした気分になれる一人の時間を噛みしめていたとき、ふと「散歩」してるときと似ているな、と思ったんです。一人で散歩をしていると、思考がクリアになって、どんどんいろんなところに考えを巡らせてしまうことってありますよね。そんなヒントから、よなよなエールの選書テーマは「夜」「散歩」にしました。

自分と静かに向き合える「いい夜」を過ごしたいと思っている方に、おすすめしたいブックリスト。まるで、夜の散歩をしているように、心地よく自分の時間に没頭していけるような本をセレクトしてみました。さらに、夜散歩のような読書時間を盛り上げてくれる曲も選びました。ぜひ、ビール読書しながら聞いてみてくださいね。

よなよなエールに合わせて選んだプレイリストはこちら

まず、一番最初に選んだのが伊波真人さんの「ナイトフライト」。「夜」×「散歩」のキーワードでピンと頭に浮かんだ一冊です。この本は短歌集なのですが、25時ごろに一人でボソッと家にいるような気持ちを表現していて、とても心地いいんです。

さらに派生して「散歩」のキーワードからセレクトしたのが、堀江敏幸さんの「曇天記」とpanpanyaさんの「二匹目の金魚」。何気ない情景の細かい描写が多く、まるで自分が散歩をしているかのような気分になれる本です。さらに「散歩」をすることと線をたどることって似ているなと思って、ティム・インゴルドさんの「ラインズ」をセレクト。作中に出てくる「生きることは線を生むことだ」というようなフレーズが出てくるのですが、たしかになぁと思いましたね。

ゆったり夜を散歩する、よなよなエールのための10冊はこちら>>

インドの青鬼 深夜にディープにトリップする本

有地さん:

「インドの青鬼」の特徴は一口目から容赦なく襲ってくる「苦味」。でもなぜかクセになってしまう……ということで、クセ強めのセレクトです(笑)。選書のキーワードは「深夜」「トリップ」。深夜に一人、深くトリップできるような本を選びました。どんどん自分の世界を掘りすすめていくのが好きな、こだわりのある方に読んでほしい本です。サイケやダブのような、怪しい雰囲気の曲を聞きながら読みたい本なので、プレイリストも聴いてみてくださいね。

インドの青鬼のビアスタイル「IPA(インディア・ペールエール)」は、大航海時代にイギリスからインドへビールを運ぼうとしたことがきっかけで生まれたという説があります。そのストーリーからヒントを得て、最初に選んだのがジャン・ルージュさんの「古代の船と航海」でした。この本は、海底考古学の資料をもとに描かれた地中海の古代史。古代の船がたくさん描かれていて、海へのロマンが掻き立てられる一冊です。今はもう存在しない船から古代に思いを馳せる。ワクワクが止まりません。

さらに「海」というキーワードから、遠くに行ったり渡ったり、深く潜るというイメージで選書していきました。ユーディット・シャランスキーさんの「失われたいくつかの物の目録」は、海に沈んだ島や絶滅種など、喪失してしまったものごとをめぐる物語が描かれています。無いものを探すという途方もない行為。気付いたらどんどん深く潜っていて、自分がどこにいるかわからなくなる……不思議な一冊です。装丁もインドの青鬼っぽくてオススメ。

IPAのストーリーから、長谷川明さんの「インド神話入門」もセレクトしました。クラシックな装丁とは裏腹に、インドの神話に出てくる神々がサイケデリックな色調で描かれていて、ビールを飲みながらページをめくるだけでトリップできそうな一冊。ぜひ2本くらい空けてから読んでほしいですね(笑)

読めば読むほど深みにハマる、インドの青鬼のための10冊はこちら>>

僕ビール君ビール 人との「つながり」について考えてみる

有地さん:

「僕ビール君ビール」は、友人と河川敷で飲みたい!と思いました。軽く、だけど浅くはない、ちょうどいい話をしたい……人とつながるときにそばに置いておきたいビールだな、と感じたので「コミュニケーション」をテーマに選書していきました。今は気軽に会って話すことが難しいとき。だからこそ、今まで当たり前だった「人とのつながり」について改めて考えてみるのもいいですよね。話すだけならオンラインでもいいはずなのに、やっぱり何かが足りない。コミュニケーションって奥が深い。だれかと話したくなるような、軽やかな曲を選んだプレイリストもどうぞ。

まず選んだのは「高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと」。ふわっとしたエッセイのようで、強烈に印象に残る数々のエピソードが畳みかけてくる一冊です。タイトルになっている高速バスに乗ったときのエピソードでは、たまたま同乗した人のことが事細かに描写されていて、ついつい読み込んでしまいます。まるで自分が高速バスに乗って、まわりを見渡しているかのよう……。

「共感のレッスン」は対談を通じて、共感について考えている本です。人が人に共感するとき、言葉だけでなく身体性がとても重要になるんです。相槌や相手の行動をまねるミラーリング。相手との身体的な同期がコミュニケーションにどのような影響を与えるのか、体とコミュニケーションの関係について深く語られています。

気軽に会って話せないから、読書を通じて誰かと対話しているような気持ちになれる本も選んでみました。伊丹十三さんの「日本世間噺大全」と内田裕也さんの「ありがとうございます」の2冊は、ほろ酔いで読むと行間から作者が語りかけられているような気分になる本です。コミュニケーションに飢えている人にもオススメ。

人とのつながりについて考える、僕ビール君ビールのための10冊はこちら>>

ビール片手に読みたい本は見つかった?

今回の「#本にあうビール」はいかがでしたでしょうか。選んでいただいた本は、ぜんぶで30冊!すべてクラフトビールにあうこと間違いナシのセレクトです。気になった本は、ぜひビール片手に読んでみてくださいね。

文喫の選書サービスはこちらから▶https://libropb.stores.jp/

今回の選書一覧はこちらからどうぞ

よなよなエールの10冊

インドの青鬼の10冊

僕ビール君ビールの10冊

取材協力:文喫 六本木(ぶんきつ ろっぽんぎ)

文喫 六本木 BUNKITSU

住所 :東京都港区六本木6-1-20 六本木電気ビル1F

営業時間: 9:00~21:00(L.O.20:30)

入場料:1,500円(税別) ※土日祝は1,800円(税別)

定休日:不定休

Tel : 03-6438-9120

公式サイト:文喫 BUNKITSU | 本と出会うための本屋。

公式ツイッター 公式インスタグラム

#本にあうビールキャンペーン実施中! 特設サイトはこちら
この記事を書いた人
ぎん

「よなよな文化部」部長。実は理系出身。iPS細胞研究者の端くれだったという噂だが、気付けばヤッホーブルーイングに。

この人の記事をもっと見る
1つ星2