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【終売】金柑IPA開発秘話:後編

【終売】金柑IPA開発秘話:後編

ろくもん

こんにちは!ろくもんです。 「福ビール2019 金柑IPA」開発秘話、前回のつづきをお届けします。

※こちらの記事の商品は2018年のものです。

目指したのは「金柑」のようなほろ苦さ

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「複雑な苦味がありながらも飲みやすい味わい」を目指して、僕・あーすぃー・まーむの3人が開発を担当した「金柑IPA」。レシピ改良を重ねていくなかで最も苦労したのは、「ホップ由来の華やかなシトラス香を残したまま、アルコール感や苦味、渋みを抑えるにはどうすれば良いのか?」という部分でした。

IPAだから、もちろん苦味は重要な要素なんです。でもただ単に苦いだけじゃない、「金柑」のように複雑でほろ苦い味わいを出したかったんですよ。

ホップ香は強調しながらも、ホップ由来の苦味と渋みはもっと抑えたい……。試行錯誤のすえに行き着いたのは「ドライホップ時にホップを漬け込む時間を短くすること」「モルトの量を多くすること」でした。

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モルト由来の甘みとコクを強化して、ホップ由来の苦味や渋味の割合を相対的に落とそうとしたんです。結果は大成功。微調整しているうちに「これだ!」と思う配合が見付かったときは、本当にびっくりするほどうれしかったですよ。

まさに「分単位」で左右される味わい

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原材料の量や配合によってビールにさまざまな違いが生まれるのは、やっぱり面白いですよね。ビールの味わいを左右する要素は他にもいろいろ。金柑をビールに投入するタイミングもそのひとつです。

投入が早すぎると金柑の香りが飛んでしまうんですが、逆に遅すぎると、金柑の甘みと香りが目立ちすぎてビアカクテル(※注1)のようになってしまうんです。金柑IPAでは、金柑そのものの香りや苦味をしっかりと際立たせたかったので、最適な投入タイミングを掴むまで、何度も試験醸造を繰り返しました。

僕・あーすぃー・まーむだけでなく、他のブルワーたちや営業メンバーと一緒にテイスティングをして、最適なタイミングを見付けられたときはすごくうれしかったです。全員一致で「これだね!」となったときの高揚感たるや……。冗談抜きで震えました。

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ホップ由来の柑橘類の香りが、金柑のフルーティーな香りをしっかりと支えている「金柑IPA」。金柑・モルト・ホップが見事に三位一体となり、甘味と酸味の中にほろりとした苦味が感じられる、金柑のように複雑な味わいのIPAになりました。皆様にお楽しみいただける日が待ち遠しいです!
※注1:ビールをベースに、ジュースや炭酸飲料を加えてつくったカクテル。

金柑IPAをもっとお楽しみいただくために

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金柑IPAの飲み頃温度は「7℃」。ほどよく冷やして、甘みと苦味がちょうどいいバランスをお楽しみいただけると嬉しいです。

料理に合わせるなら、僕は「スペアリブ」や「豚の角煮」など、甘じょっぱくて味が濃いものをオススメします。「IPA」というビアスタイル自体、味が濃い料理との相性が良いんですが、金柑IPAは特に「マーマレードを隠し味に使用する肉料理」との相性が抜群。金柑IPAの香りがさらに際立つので、ぜひお試しあれ。

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年末年始の過ごし方は人それぞれですよね。仲間と騒ぎながら年を越す人、夫婦でのんびり旅に出る人、家族や親族と集まってのんびりする人……、僕が知っているだけでも十人十色。でも「こういう日ぐらいゆっくり過ごそう」という気持ちは、大半の方が抱いているものなのかな、と思っています。
年末年始を盛り上げるべく開発した福ビール「金柑IPA」。おめでたい日に誰かとゆっくり過ごしながら、今年や来年の話を語り合うときに「金柑IPA」を飲んでいただけるなら、僕たちブルワーはすごくすごく嬉しいです。

金柑IPAで、みなさまの2019年が素晴らしいものになりますように!

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※こちらの記事の商品は2018年のものです。

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