【バレルフカミダス】テイスティング実録

【バレルフカミダス】テイスティング実録


毎年、濃いビールが飲みたくなる「秋冬」限定で販売している「バレルフカミダス」。
ウイスキーの香りがたっぷり染み込んだバレル(木樽)にビールを詰め、数ヶ月~1年以上じっくり熟成させたのち、バランスを見極めながらブレンドすることで完成する製品です。

今年は「バレルフカミダス」の2液種同時発売が決定!
原酒に「バーレイワイン」を使用した「B-48」と、原酒に「インペリアルスタウト」を使用した「B-49」。原酒にインペリアルスタウトを使用するのは、ヤッホーブルーイング初の試みとなります。

それぞれどんな味わい?飲み比べて初めてわかる「違い」とは?
皆様に2液種のことをしっかりお伝えすべく、今回は「バレルフカミダス」開発担当「がみた」と、原酒づくりから携わった「なおG」が、実際に飲み比べてみました!

まずは「バレルフカミダス バーレイワイン」から


「バレルフカミダス バーレイワイン B-48」は、半年以上タンク熟成させた原酒「バーレイワイン」をバレル(木樽)に詰め、さらに3ヶ月熟成させた製品。

バレル特有の「ウッディ」な香りを基調として、チェリーのように甘酸っぱく、クレームブリュレのようにほろ苦くもやさしい香りが広がります。ゆっくり口に含むと、モルト由来のとろりとした甘みとコク、クリーンでありながらも複雑な味わいをお楽しみいただけます。

がみた:エイジング前(※注1)のバーレイワインより、ボディがしっかりしてますよね。

なおG:そうだね、ミディアムハイぐらいのボディ感のバーレイワインが、バレルで熟成することでフルボディぐらいになったというか。いろんなキャラクターが混ざりあうことで、複雑な味わいになっている感じ。

がみた:3ヶ月熟成させたのはいつも通りだけど、今回は初めて、ヘビーグレーン(※注2)のバレルも使っていて。富士御殿場蒸溜所の樋浦さんと対談したときに「ヘビーグレーンもキャラクターがしっかり出るよ」と教えてもらったので、モルト5樽・ヘビーグレーン2樽で仕込んでいます。

なおG:ヘビーグレーンは新樽?

がみた:比較的新しいバレルですね。バレル自体の歳が若いので、その影響もあってか「B-47」よりも「B-48」のほうがライトな飲み口になっています。ちょっとだけクリーンで、綺麗で、新しい木の香りがする感じ。モルトとグレーンをブレンドすることで、ちょっと親しみやすさがあるバレルエイジドビールになりました。

なおG:「B-47」(※注3)は個性的なキャラクターを楽しむことができたけど、「B-48」は味にまとまりがあるから、バレルエイジドビールを初めて飲む人にもおすすめしやすいかも。

※注1:ここでは樽熟成のことを指す。
※注2:ヘビータイプのグレーンウイスキーのこと。トウモロコシなどの穀類を主原料としており、穀類由来の香りが強く、味わい豊か。
※注3:2018年10月発売の「バレルフカミダス バーレイワイン B-47」のこと。前作。

続いて「バレルフカミダス インペリアルスタウト」

「バレルフカミダス インペリアルスタウト」は、このためだけに造った原酒「インペリアルスタウト」をバレル(木樽)に詰めて、半年熟成させたもの・1年半熟成させたものをブレンドした製品。

バレル由来のバレル由来の「バニラ」「ウッディ」な香りを基調に、「チェリー」のように熟した果実の香り、「カカオ」「チョコレート」を思わせる甘くほろ苦い香りがふわりと広がります。まるで「たっぷり洋酒が染み込んだ、カカオ純度70%のチョコレートケーキ」。唯一無二の重厚感を持っています。

がみた:黒い!やっぱりバーレイと比較してみると、色からして全然違いますね。

なおG:がみた、ずっと「チョコレートケーキにしたい」って言ってたんだっけ?バレルエイジしたインペリアルスタウトって、個人的には甘味がすごく強くて飲みづらいイメージがあるけど、これは甘味が強いわりに飲みやすいね。

がみた:わりに重すぎないからいいですよね。初挑戦だから最初はどうなることかと思ったけど、最終的に良いバランスのものができて安心しました。

なおG:インペリアルスタウトのバレルは、元バーボンバレル(※注4)。1仕込み目で使った樽はふたりで選んだんですよ。醸造所にズラーッと樽を並べて、全部の樽にひとつずつ鼻を突っ込んで確かめて……。

がみた:あれ、楽しかったなあ。最終的に選んだバレルは、バニラ香とチョコレート香が強かったんですよね!せっかくの元バーボンバレルだから、やっぱり甘くて香ばしいバニラ香は外したくなくて。今回のバレルフカミダスインペリアルスタウトは、想像していたアロマがきちんと出てくれてよかったです。

※注4:元々バーボンウイスキーを仕込んでいたバレル。ジャパニーズウイスキーフィニッシュ。

2種類を比較してみると?

なおG:やっぱり別物!バーレイワインのほうがベリー感があるからか、甘く感じるかもしれません。

がみた:バーレイワインで感じるのは果実的な甘さですよね。で、インペリアルスタウトは、カカオとか、チョコのような甘さ。原酒のバーレイワインには戻り香(※注5)にチョコが感じられたはずなのに、バレルエイジすると強調される味が変わってくるんだなあ。面白いですね。

なおG:ね。バレル由来のキャラクターは、バーレイワインのほうが見付けやすい。インペリアルスタウトは原酒のパワーが強いから、バレルの個性が前に出すぎず、しっかり共存しているというか。

がみた:バレルエイジドインペリアルスタウトって、醤油や味噌のような味わいが強調されることもあるんですよ。でも今回の「バレルフカミダス インペリアルスタウト B-49」は、チョコ感が強いから飲みやすい。バレルエイジ初心者の方にもおすすめできる。

なおG:バレルエイジングしているのに飲みやすいってふしぎだなあ、どっちもゆっくり飲みたい……。インペリアルスタウトには、ぜひスモークナッツを合わせてみてほしいです。特にピートで燻製したナッツなんて良さそう。

※注5:飲み込んだあと、鼻に抜けていく香り。

なおG:インペリアルスタウトを飲んだあとにバーレイワインを飲むと、バーレイワインのモルトの甘みがストレートにわかって、おもしろいね。

がみた:僕、これがモルトの「旨味」なのかなって思っています。よく言う「出汁」感じゃないですけど、モルトの旨味をすごく感じる気がする。飲み比べるのすごく楽しいですね!

なおG:ぜひ飲み比べてほしい!バレルエイジドビールをインペリアルスタウトとバーレイワインで2種同時リリースって、ビアフェス以外では滅多に見かけないし、僕たちもなかなかできないから……。誰かとゆっくり語らいながら、楽しんでいただきたいです。

がみた:バレルフカミダスって、ウイスキーのキャラクターが残っていながら、ビールのキャラクターもしっかりしているんですよね。分類としては「ビール」だけど、あまりにも振れ幅が大きくて。飲んでいると「これはビールなのか?」という気分になってきます。

なおG:わかる。バレルフカミダスをラガービールと同一には語れないけど、でも同じ「ビール」なんだよなあ。今後もおもしろいビールを出していきたいですね。

がみた:その第一歩として今回僕たちがつくった「バレルフカミダス インペリアルスタウト」、ぜひ「バレルフカミダス バーレイワイン」と飲み比べてみてください!


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