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【バレルフカミダス】後編:バレルフカミダスが繋ぐ縁

【バレルフカミダス】後編:バレルフカミダスが繋ぐ縁

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ウイスキーづくりに用いた木樽(バレル)でビールを熟成させ、複雑で奥行きのある味わいをつくり出す「バレルフカミダス」シリーズ。
ビールとウイスキーはまったく違う酒類ですが、実は似ている部分もたくさん!今回は「バレルフカミダスバーレイワイン」の醸造を担当しているブルワー”がみた”と、キリンディスティラリー(株)富士御殿場蒸溜所でブレンダーを務める”タケ”(樋浦竹彦さん)に、造り手としての想いやこだわりを自由に語ってもらいました。

ビールに滲み出る原酒由来のキャラクター

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タケ:「バレルフカミダス」は、ビールだと言われなければビールだと気付けないぐらい深い味わいですよね。ゴクゴク飲むんじゃなくて、ウイスキーやブランデー、ワインに近い飲み方で飲みたいです。

がみた:そう言っていただけてうれしいです!お譲りいただいた木樽で熟成させたことで、原酒であるバーレイワインに比べると、ウッド感・まろやかさ・複雑さ・フルーティさが感じられるようになりました。木樽由来のキャラクターも、ちゃんと滲み出ていますよね。

タケ:強めの樽感と、それから、後味の奥にわずかなピート香がありますね。うちのウイスキーのピート香にはすこし苦味を感じさせる要素があるので、ウイスキーの特長がしっかりとビールに影響を与えているように思います。今回お渡しした木樽は、すべてジャパニーズモルトウイスキーの古樽でしたよね。

がみた:はい。モルトとグレーンの2種類の木樽で熟成してみたら、グレーンのほうがややライトな味わい、モルトのほうが複雑な味わいになったので、それ以来モルトウイスキーの木樽をお願いしています。古樽なのは、ウイスキー由来のふくよかなフレーバーをビールと融合させたいからなんですが……でも今度、バーボンの新樽にも挑戦してみたくて。

タケ:へえ!

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がみた:もっと強い木樽由来の香りもつけてみたいんですよ!新樽のほうが古樽よりも強い香りがつくだろうし。でも、並大抵の原酒だと木樽のキャラクターに飲み込まれてしまうだろうから、バーレイワインじゃなくて、インペリアルスタウト(※注10)で仕込んでみたいなと。

タケ:ぜひ飲んでみたいです。バーボン由来のバニラ香に負けないぐらい、個性が強いビールになりそうですね。ほかにつくってみたいバレルエイジドビールはあるんですか?

がみた:うーん……。これまでの「バレルフカミダス」はすべて「ハイアルコールビール×ヘビータイプの木樽」だったので、逆に「ライトボディのビール×ライトタイプの木樽」にも挑戦してみたいです。どんな味わいになるのか未知数ですから。

タケ:確かに興味深いですね。ライトなビールで木樽の雰囲気を出そうとすると、ちょっと樽香が感じられる程度になるのかな?カナディアンウイスキー(※注11)のように、スルスル飲めるけど癖のあるキャラクターができたら、相当面白いだろうなあ。

※注10:黒くなるまでローストした大麦を使用したビアスタイル。きわめて濃厚に造られているためにボディは重く、アルコール度数も高い。
※注11:世界5大ウイスキーのひとつ、カナダで生まれたウイスキー。スムーズな飲み口と甘さ、そして、ライ麦由来のスパイシーなアクセントが特徴。

まだまだ広がる「バレルフカミダス」の夢

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タケ:木樽ひとつひとつでキャラクターが違うから、複数の木樽から生まれたウイスキーをブレンドすると、複雑な味わいをつくりだすことができます。シングルカスクウイスキーも美味しいけれど、複数の樽原酒を使ったウイスキーには様々なキャラクターを見付けられるから、楽しい。

がみた:僕はクラフトビールももっとブレンドしたいな、と思っています。それぞれのビールの特長を活かしながら足し算引き算すれば、もっと複雑で、もっと面白い味わいのものをつくれるんじゃないかなって。

タケ:素敵ですね。僕、もし可能ならビアバレルでウイスキーを仕込んでみたいです(笑)

がみた:それいいですね、やってみたい!(笑)ジャパニーズウイスキーを仕込んでいた木樽に、うちがビールを仕込んで樽熟成させて、払い出したら逆にジャパニーズウイスキーを仕込んで……。

タケ:バレルフカミダスシリーズはいろんな夢が広がりますね。ウイスキーにとってもビールにとっても。

がみた:今後ともどうぞよろしくお願いします!

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