区界(くざかい)で飲む~第5回 境界協会・主宰 小林政能さんと歩くプロの区界 / 墨田区・江東区~ | よなよなエール定期宅配 - よなよなの里

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区界(くざかい)で飲む~第5回 境界協会・主宰 小林政能さんと歩くプロの区界 / 墨田区・江東区~2017.10.25

区界(くざかい)。それは東京を23区に分ける、目に見えない線。

区と区の界には、目に見えない線がある。
人と人の界にも、目に見えない壁がある。
界を越えて心をつなげ、乾杯をしよう。

 

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こんばんは。よなよなの里、衣装・小道具係みんもです。
よくお客様から「県境に行かないのですか?」と聞かれるのですが、行くお金がないので、予算がおりる日を妄想して楽しんでいます。地図があれば妄想はつきません。さて、今回の区界は特別編。境界協会会長・主宰 小林政能さんに地図のプロの目線で区界を楽しむ方法を教えてもらいながら、区と区をまたいで、よなよなエールで乾杯をしてきました。今回は、思い入れが強すぎて、長くなってしまいましたので、心が折れた方はどうぞ途中で離脱してください。当然の行為ですから、受け止める覚悟もできています。

 
「境界協会ってなんぞや?」という方、こちらのページをご覧ください。地図の区境・県境・旧国界で現実には見えない境界線を追う人達の集まりで「地図には描かれているけれど、現実には視ることができない境界を追いかけよう」が活動方針。定期的にフィールドワークをしながら「境」を愛でる活動を繰り広げていらっしゃいます。

 

区界マニアはボーダーを着る

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■都営地下鉄・森下駅で待ち合わせ。(やる気に満ち溢れた私みんもと、境界協会・主宰 小林政能さん)
 
大江戸線の森下駅で待ち合わせをしました。落ち合った早々、「ちょっと着替えてきますので」とトイレに行って戻ってきた小林さんは、ボーダーのTシャツに着替えていました。さらに、境界協会のビブスにヘルメットと旗という完全なる臨戦態勢。「なんでボーダーのシャツにお着替えを?」という質問は愚問です。境界を愛する人達をボーダーと呼ぶのだそうで、私は、いつかよなよなエールオリジナルTシャツ「よなT」のボーダーバージョンを作るんだ!と心に固く誓いました。
 
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■本日の区界コースが記された境界協会ロゴ入りの地図をいただく。
 
本日の区界は、小林さんおすすめの江東区と墨田区の裏道。地図をぼんやり眺めていたときに、升目状に広がる道路の中でななめに横切る道を見て「ここだけ何か道が変だなぁ」と目をとめた記憶のあるエリアです。「地図をずっと見ていると、隠れていたいろいろなことが見えてきますよね。」と小林さんに声をかけたところ、「境界は地図がないと見えませんからね。」という返答が。もう、目から鱗でした。確かにそうだ!境界は目に見えないんだ!

 

五間堀跡を歩く

 


■何かが変だと目をとめたエリア。
 
このナナメに横切る道は江戸時代の重要な水路跡。小名木川と竪川を結ぶ六間堀(ろっけんぼり)と、そこから分かれる五間堀(ごけんぼり)の跡です。(間は、尺貫法で使う長さの単位で、五間は現在の約9m、六間は約11m)今はどちらも埋め立てられて公園や住居になっています。埋め立てた跡にたつ大久保稲荷神社から、今回の区界めぐりの始まりです。
 
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■区界に立つ大久保稲荷神社
 
五間堀の跡にたつ、大久保稲荷神社。ちょうど区界をまたいで、植木鉢が路上に置いてありました。区界好きが興奮する、1枚の写真の中に2つの区の住所街区表示板が写り込む瞬間。そして二人はほぼ初対面。出会って10分で、いい大人が区界に分かれてポーズを決めて写真に写るほどに、区界めぐりは人と人の界をなくしていきます。

 

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■さて問題です。ここは一目見て区界とわかる場所です。わかるポイントはどこでしょうか?
 
大久保稲荷神社の向かいにある、五間堀公園の前で、突然、小林さんからクイズを出されました。気分はもはやブラタモリです。タモリさんなら一発でわかるところですが、残念ながらそこは私。「道の舗装の仕方ですか?」とわかったような、わかんないような返事をするしかありませんでした。
 
クイズの答えはガードパイプの模様。左側の水の流れのようにナミナミしている模様のガードパイプは、水路が多い江東区特有のガードパイプなんだそうです。ガードパイプ一つをとっても区によって違うんですね。それにしても、歩道と車道をわけるものは、すべてガードレールだと思っていましたが、パイプで造られたものはガードパイプというみたいです。

 
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■ここまでは江東区が管理しているよう。
 
足元をみたら、江東区の管理界の標識を発見。どうやらここまで江東区が管理しているよう。小林さんに聞くと、地面に打ち込まれている境界標や土地の計測のマークなどは、それぞれの理由でそこに存在しているんだそうで、全体には特に体系だった使用のルールなどがあるわけではないのだそう。地理の世界って比較的自由なんですね。ビバフリーダム!
 
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■五間堀跡は江東区登録史跡
 
この江東区登録史跡の五間堀跡碑が立っていた場所は、地図上は墨田区でした。公園の管理は江東区なので問題ないのでしょうが、この碑は明らかに江東区教育委員会の区界オーバー。
 
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■不思議なブランコ
 
「なにを表現したくてこうしたんですか?」と企画者に聞いてみたい遊具発見。普通のブランコでは何か物足りない人におススメです。とりあえず乗ってみたくなり、いい大人が二人でブランコを漕ぎました。普段は人見知りの私ですが、人見知っている暇がないほど楽しいひと時!
 

区界に立つ長屋は、同じ建物なのに入口の位置で区が違う

 

■五間堀公園を抜けると清澄白河通りにでます。
 
清澄白河通りに面した、区界上の長屋で住所街区表示板を見つけました。顔からその驚愕さを感じてもらえるとうれしいです。というのも、、、。
 
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■同じ建物なのに区が違う
 
一つの建物なのに建物を真ん中で区切るように区界が通っていて、それぞれ入口によってよって区が違いました。なので一つの建物に住所街区表示板が並んで貼ってありました。
 
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■江東区&墨田区の界でパチリ
 

 

六間堀跡を歩く

 

 
さて五間堀を終えて、六間堀の跡にある六間児童遊園に移動しました。ここも区界が通っています。

 
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■裏路地をさまよう不審者たち。(左側の柵が六間堀児童遊園)
 
もはや、カメラマンを意識することすら忘れるほど、区界に熱中する私と、そして熱心に説明をしてくれている小林さん。もはや2人の間には壁などありません。
 
人がすれ違うのがやっとの裏路地。工事の作業員が休息をしていたり、猫がのんびりと寝転がっていたりと、とても平和な地元の人だけが通る抜け道でした。天気の日はここでよなよなエールをのんびり飲んだら気持ち良いだろうなぁ…と。ふと思って空を見上げたら真っ黒な雲が西からやってきていました…。

 
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■「小林さん!何か見つけました!!」の図
 
境界標にも、区界や、そして、道界や、下水界といろいろあるんですね。

 

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■協会のオリジナルグッズの出番
 
標識を見ようと手で土を払っていたら、小林さんがバッグから取り出したのがこちら。なんと、境界協会オリジナルロゴ入りのほうき。欲しい方は最寄の100円ショップに行って、お手軽なほうきを手に入れた後、境界協会の活動に参加して、なんとかシールを手に入れて貼ってください。
 

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■六間堀公園から北をみる
 
「よく見てください、ここの区界は、道の右側だけにしか街灯がありません」と小林さんの説明が入りました。写真からはちょっと伝わらないのですが、この狭い道の街灯は全部右側にありました。どんな道でもしっかり照らしていこうという墨田区の優しさが心にしみます。
 

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■いますぐここで乾杯を!
 
今回は隅田川まで歩いて、首都高トリプルジャンクション近くで乾杯をする予定でしたが、雲行きがどんどん怪しくなり、生暖かい風が吹いてきました。私の髪の毛が、もずくのようになっているのは大雨直前の湿気のせいです。ポツポツと雨も降ってきたので「今、ここで私と乾杯してくれませんか?」との提案に小林さんはとまどいをみせながらも、江東区と墨田区の区界の乾杯を受け入れてくれました。
 
リュックからグラスを取り出してお互いに持ち、長く歩いたためにちょっとだけ泡立ってしまったよなよなエールをゆっくりと注ぎます。雨の匂いに混じってよなよなエールの香りがふわっとやってきます。雨が降る前に、と気持ちだけが焦ります。せっかく目の前が隅田川だったのに、目的半ばにして今ここで飲んでしまっていいのだろうか?今日のコースを最期までやりきっていないのに飲んじゃっていいんだろうか?
 
「乾杯!」そして私たちは無言でよなよなエールを飲みました。
 
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■小林さんは楽しかったんだろうか?
 
写真を見返していてあることに気づきました。小林さんの表情が、後半につれて疲れていっていると。思い返せば、区界中は歴史や地図の話が尽きることなく、全てに「そうだったんだ!」という感動がありました。まるで一つのショーに参加しているようだったのに、クライマックス直前のゴールの隅田川目前にしての雨。そのショックは小林さんをどっと疲れさせたのかもしれません。遠い目をしてよなよなエールを飲んでいますね。
 
今回乾杯したよなよなエールが、少しでも小林さんの疲れた身体と喉をいやして、そして安らぎを与えてくれてくれるものになっていたらよかったのだけれども、どうだったんだろうか。心配するまでもないですよね。だって、よなよなエールだもの。
 
区界を越えて乾杯すると、いつものよなよなエールがより美味しくなります。そして、いつもよりも少しだけ、相手と心と心を通わすことができます。ぜひ、あなたも区界を探して、誰かと乾杯してはいかがでしょうか?

 

区界で一緒に飲んでくれる人募集

ヤッホーブルーイングのスタッフでも、よなよなの里のお客様でも誰でもOK!あなたのおススメの区界で、一緒に乾杯してくれる人を募集しています。我こそはという方。よなよなの里の衣装・小道具係みんも宛にご連絡ください。お待ちしています。

 

衣装・小道具係 みんも
 

区界(区界)で飲む

 
第1回 都内で一番の急坂
第2回 東京のど真ん中で手漕ぎボートにのる
第3回 よなよなエールの超宴in神宮外苑軟
第4回 呑川(のみがわ)で飲めなかった
第5回 境界協会・主宰 小林政能さんと歩くプロの区界
第6回  心ときめく坂のY字路
第7回 谷中銀座の片隅でメンチカツと飲む
第8回 健康をはかるタニタさんと歩く、冷えと疲労の区界ウォーキング

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