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クラフトビールと地ビールの違いとは?歴史や人気の理由も解説!

クラフトビールと地ビールの違いとは?歴史や人気の理由も解説!

ここ数年で身近な存在になりつつある「クラフトビール」。レストランでもクラフトビールが飲めるお店が増えてきたほか、コンビニやスーパーでも手軽に買えるようになってきました。

一方で、旅行先でお土産屋などに行くと、その地域にちなんだ「地ビール」という個性豊かなデザインやネーミングのビールも売っていますよね。だけど場所によっては「クラフトビール」という名前で売られていることも。
このクラフトビールと地ビールは、一体何が違うのでしょうか。

今回の記事では、「クラフトビール」と「地ビール」の違いだけじゃなく、歴史、人気になった理由も合わせて解説していきます。

もくじ

クラフトビールと地ビールは、実はほとんど同じもの
クラフトビールとは、小規模な醸造所がつくる多様で個性的なビール
地ビールとは、地域に根ざしたお土産にも人気のビール

地ビールの歴史
地ビールの黎明期
地ビールブームの衰退と、クラフトビールという呼び名の定着

クラフトビールや地ビールが人気の理由
①味わいや香りの異なる種類がたくさんある
②ちょっとしたギフトとしても人気

解説する人

クラフトビールメーカー「ヤッホーブルーイング」 ビール醸造 部門責任者
ヤッホーブルーイングの製造部門責任者・ブルワー(醸造士)森田 正文がグラスに入ったビールを手に持っている写真
製造部門責任者・ブルワー(醸造士) 森田 正文
茨城大学大学院農学研究科で二条オオムギ(ビール麦)の研究で修士号取得。ヤッホーブルーイングで製造スタッフとして醸造業務、新製品開発、設備投資などを担当後、製造部門の責任者に就任。

クラフトビールと地ビールは、実はほとんど同じもの

グラスに注がれた様々なクラフトビール3つ並んでいる画像
まずクラフトビールと地ビールの違いについてですが、実はどちらも小さな醸造所がつくるこだわりのあるビールを指すことが多く、ほとんど同じものです。

クラフトビールとは、小規模な醸造所がつくる多様で個性的なビール

クラフト(craft)は英語で「技術」「工芸」「職人技」などを意味する言葉。クラフトビールは小規模な醸造所がつくる多様で個性的なビールのこと。味わいや香り、ネーミング、製法や使う原材料に至るまで、さまざまな個性があるのが特徴です。

地ビールとは、地域に根ざしたお土産にも人気のビール

地ビールは、地域に根ざしたビールのこと。原材料にその地域の名物を使ったり、パッケージに地域ならではのデザインをしたりといった特徴があります。たとえば北海道・網走ビールの「流氷DRAFT」は、網走の風物詩である流氷を仕込み水に使用しており、ビールの色はオホーツク海をイメージした鮮やかな青色になっています。

地ビールの歴史

ビールタンクが並んだ、ヤッホーブルーイング御代田醸造所のイメージ写真
そもそもクラフトビール、そして地ビールという呼び名はどのようにして生まれたのでしょうか。それは、地ビールの歴史を見ていくとよくわかるんです!

地ビールの黎明期

もともと日本では、ビールの製造免許を取るには年間で最低でも2,000㎘のビールを製造できることが前提でした。その量、およそ350ml缶が571万4,285本分。一部の大企業しかその製造量をクリアできなかったため、それまでのビール業界では限られた企業しかビールをつくることができなかったのです。

その当時ビールをつくっていたのは「アサヒビール」「キリンビール」「サントリービール」「サッポロビール」「オリオンビール」。今でも日本で飲まれているビールの99%は、この5大メーカーでつくられたビールなんです!

ヤッホーブルーイング佐久醸造所で、ブルワー(醸造士)がビールの状態をチェックしている写真
しかし1994年に規制が緩和され、ビールの製造免許をとるのに必要な製造量が2,000㎘→60㎘へと大幅に引き下げられました。これを機に日本各地に小さなビールの醸造所ができ、彼らが独自のビールをつくり始めました。これこそが「地ビール」誕生の瞬間です。それまで一般的だったビールとはひと味違うビールの誕生で、1990年代後半には一躍、地ビールブームが巻き起こります。

地ビールブームの衰退と、クラフトビールという呼び名の定着

クラフトビールをタンクからグラスに直接注いでいる画像
しかし、広く飲まれていた従来のビールより価格が高かった背景もあり、地ビールブームも数年で衰退してしまいます。

徐々にブームは衰退しましたが、その後も一部の醸造所ではコツコツとビールづくりを進めていました。彼らの長年の努力が実を結び、国内の小さな醸造所でもこだわりのある高品質なビールがつくられるように。そんな中、2000年代にアメリカでクラフトビールが人気を博し注目されるようになり、日本の小さな醸造所でつくられた地ビールたちも、「クラフトビール」と呼ばれるようになっていったのです。

クラフトビールや地ビールが人気の理由

テーブルの上にグラスに注がれた3種類のクラフトビール(地ビール)が並んでいる画像
クラフトビールや地ビールはなぜ人気なのでしょうか。最後に、その理由についてご紹介したいと思います。

①味わいや香りの異なる種類がたくさんある

ヤッホーブルーイングの9つの製品が並んでいる画像。左からクラフトザウルスペールエール、僕ビール君ビール、裏通りのドンダバダ、正気のサタン、よなよなエール、インドの青鬼、水曜日のネコ、山の上ニューイ、軽井沢高原ビールワイルドフォレスト
クラフトビール(地ビール)が人気の理由のひとつが、銘柄によって味わいや香りが異なり、それぞれの個性が光っているところ。

日本で主流のビールは「ピルスナー」というすっきりした飲み口が特徴のビール。一方クラフトビールは、ガツンと苦みの効いた「IPA(インディア・ペールエール)」や果実を原材料としたフルーツビールなど、個性的で多様な種類があることが特徴です。同じIPAでも醸造所によってそれぞれ味わいが違っており、クラフトビールには知れば知るほどおもしろい魅力が詰まっているんです。クラフトビールの種類についてさらに詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。

②ちょっとしたギフトとしても人気

男性がヤッホーブルーイングのギフトセットを持っている画像
 

クラフトビールには珍しい名前や製法でつくられているもの、品質にこだわったプレミアム感のあるものなど幅広い選択肢があるので、ギフトに利用されることも多いのです。

旅行先の名産品を原材料に使ったビールや、贈る相手の出身地や住まいにゆかりのあるビールを選ぶのもおすすめです。

とはいえ、たくさん種類があるクラフトビールの中から何を買えばいいのか迷いますよね。そんな時は、クラフトビールで賞をとっているものから選んでみるのもいいかもしれません。

The International Beer Competitionで金賞を受賞した「よなよなエール」を始め、 人気のクラフトビールがセットになった金賞ギフトを見てみる

まとめ:クラフトビールと地ビールは、実はほとんど同じもの

呼び方が異なるだけで、クラフトビールと地ビールはほとんど同じものです。クラフトビールは小さな醸造所がつくる多様で個性的なビールで、中でも地ビールはある地域に根ざした地域色の強いビールだと覚えておくとわかりやすいでしょう。

近年はますます個性的でおいしいクラフトビール(地ビール)がたくさん世に出ているので、深いビールの世界をおもいきり堪能しましょう。
(おわり)

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